こんにちは、KW JAPANです。
いまさらながらブログを開始いたしました(笑)
今までも、たくんさんのネタがありながら、まったく表に出してこなかったのはもったいないと、ようやく気付いたのです。
さて、今回ご紹介するのは、タイトルの通りです。
KWはカテゴリーやラインアップが数多くありますが、その紹介は、また順番にご説明するとして、今回は、ちょっと感動したサスペンションシリーズからのご案内となります。
V5 CLUBSPORT KWのトラックパフォーマンスカテゴリーに属するシリーズで、KWフリークならもうすでにご存じのとおりですが、初めての方に簡単にご紹介
KWには、3つのカテゴリーがありますが、その一つがトラックパフォーマンスです。
なんとなくイメージできると思いますが、これはサーキットでの性能を追求したカテゴリーです。
その中にCLUBSPORTというシリーズが属しています。
KWは、他のカテゴリーも含めて、ショックアブソーバーとセットになった製品にはすべて
V(Version)というアルファベットに、数字を1~6までつけてシリーズ化しています。この数字は減衰力調整機能の数を表記していて、
1は固定式、2は1WAY、3は2WAYというように最後の6は5WAYという表記を意味します。
固定式を0にしたほうがわかりやすいやん。と私も思います(笑)
ですが、KWがスタートしたときから、もうV1、V2とか決まっていたので、どんどんどんどん増えて、5WAYですが、もう変えられらくなったんだと思っています
で今回ご紹介するのは、V5のCLUBSPORTです。
ということは、みなさんもう理解頂いたと思いますが、これは4WAYのCLUBSPORTサスペンションキットとなります。
今回このV5 CLUBSPORTをデモカーのG87 M2に装着してみました!
まだ軽く走っただけなのですが、ちょっとこれ全然違うけど!と思うぐらい、かなり良いサスペンションでした。
4WAYのCLUBSPORTって聞くと、イメージ結構硬めでギャップを拾いそうで突き上げも結構厳しく。。な気がしますが、それがまったくありません。
もちろん硬めです。ストリートパフォーマンスのV3/4に比べたら、硬さは出るのですが、それが嫌な硬さではなくて、むしろサスペンションの剛性が高くなってるからか、補強パーツを入れたような安定感が出ています。
会社の前から少し大きな通りに出るときのステアリングフィールも、スーッと転回していきます。またまたあれ?あれ?きもち良くない?といい感じの旋回感覚です。
これはちょっと街中で走るのだけでは我慢できんなと、いつもの試乗コースからは、右折左折を繰り返し、車は勝手に高雄パークウェイのほうへ、車が勝手に行くんですね、走りたいらしいです。
で高雄パークウェイに到着しました。入場して、ちょっととなりのパーキングに駐車して、ここでは要らないアシスト機能をOFFにして、全部OFFにしてないですよ。
必要な機能は残してますが、要らない機能だけOFFにしてと、それからスポーツモードにしてと、いざスタート!
なにこれ気持ちエー♡と思いながら、走ります。
タイヤは4輪の接地感を感じられるので、安心感しかありません。YOKOHAMAのADVAN SPORT AD09が吸い付くように路面に張り付き、曲がっていきます。
これがわかるので、安心感がすこぶる高いです。オンザレールですね、めちゃくちゃ気持ちよく走ってくれます。オンザレールというのは、みなさんの運転技術で変わってきますので、より近道のオンザレールはあるのでしょうけど、私の場合は少し遠回りなオンザレールだと思いますが、とにかくステリング切れ角に合わせてすっと向きが変わる感じの意味合いです。本当にタイヤが接地してる感覚があって安心感が半端ないです。
さらにこのM2は、AKRAPOVICが入ってるので、スポーツモードでこまめにシフトしてるとさらに気持ちいーんですけど、と少し横道に逸れましたが、
私、どちらかというとスポーツ走行はそれほど得意ではありませんが、それでも走りたくなるサスペンションです。まあM2という車もそういう車ではあるので、当然なんですけど、サイズ感はF87のときのM2が大好きで、G87になって大きくなったので、ちょっと乗らされてる感というかそういうのがあったのですが、このサスペンション装着してからだと、動きが良くなったのでボディの大きさをあまり感じないようになった気がします。
とじゃあなんでV5 CLUBSPORTに変えたら、そう思うようになったん?
ってところですが、そもそもV5は従来のショックアブソーバーの構造とまったく違うシステムを使っています。ソリッドピストンという内部構造を使っていて、モータースポーツに使われるショックアブソーバーの構造になります。KWは、多くのGT3/4車両に採用されていますが、特にその上位のGT3カテゴリーにはこのソリッドピストンが使われています。最近の目まぐるしい性能競争で10年前の新車より今の新車はより進化のスピードが速まっていると思います。さらに空力特性にも各自動車メーカーは力を入れていて、レーシングカーにかかる空力不可は、さらに強くなっています。そのため直線はもちろん、コーナリングスピードも速度は上昇しています。そのためにレーシングカーの部品、特にショックアブソーバーには大きな負荷がかかる可能性もあります。
したがって、サスペンションもその車両の性能に合わせてどんどん進化していかないといけない。つまりは10年前に作ったサスペンションで最先端のレースは戦えなくなってきています。当時よりはるかに優れたサスペンションを作らないといけないという開発がなされています。構造も含めて性能はもっと細かい制御が必要となってきています。KWはレーシングサスペンションの開発にそれまで使用してきた自社のシステムでも対応できたのですが、2017年にこのソリッドピストンシステムを備えたダンパーテクノロジーを発表致しました。それを採用したGT3のPORSCHEがレースで好成績を収め、その後はBMW、ASTONMARTINがGT3に採用しています。そしてそのテクノロジーを市販車にもとプログラムされたのがV5やV5 CLUBSPORTなんです。レーシングテクノロジーをそのままにKWは以前からそのように既製品も開発してきました。もちろん今も大人気のV3(2WAY)システムも、レーシングテクノロジーなのです。
減衰力を制御する!!
これこそがサスペンションの課せられた使命だと思います。伸びと縮みしかしてないショックアブーバーに最適なスプリングを組み込み、タイヤがしっかりと路面に設置して本来のタイヤの性能をフルに発揮するようにします。サスペンションは筋肉の伸縮と同じです。硬すぎてもダメですし、柔らかすぎてもダメなのは、これを読んで頂ける皆さんは理解していると思います。サスペンションを硬くすると、車両のロール量は軽減されてグリップもあがりますが、タイヤを路面に押し付ける力も強いので、タイヤに大きな負荷がかかるので、タイヤの寿命は縮まる傾向にあります。そして実は柔らかいというのは、タイヤをグリップを強くすることよりもタイヤのグリップをいかなる路面状況でも残すことには長けていますがその分車両はロールします。連続するコーナーでサスペンションが柔らかいと車体は大きく左右に振られて、走れるけど、ドライバーや乗員は車両が大揺れして大変です。そこで重要なのが最適な減衰力となります。もちろんそれは走る路面で変わってくるので、すべての路面に対応するための完璧な正解は無いため、サスペンションは妥協の連続でもありますが、それをどのような路面でもうまくまとめる最適な減衰力を出せるかどうかというのがすべてのサスペンションメーカーさんの課題目標でもあります。長くなっていますね、すみません、ついつい熱くなるのですが、この目標に向かう理論は無数にあると思っていますが、最終的にはタイヤを最適に使って車を早く走る手伝いをするという意味では、サスペンションは、まさしく足、筋肉の役目をしてると思います。
では落ち着いて、V5の性能を簡単に説明していきましょう。構造はまた今度にして、先ほどV5シリーズは4WAYがベースと説明していますが、減衰力は伸びと縮みしかありません。じゃあ2WAYということになりますが、4WAYはさらにそこから細分化されていて、伸びるときの、スピードを2分化して制御しています。
つまり伸びるときのゆっくり伸びるときの減衰力、早く伸びるときの減衰力、縮む時もまた同じでゆっくり縮むときの減衰力、早く伸びるときの減衰力の4方向の調整が付いてるものが4WAYとなります。2WAYでも調整難しいのに4WAYなんてどうやって調整するの?ってよく言われますが、ここで重要なのは、仕事の細分化による効率なのです。調整は大事なのですが、まずはこの細部化が、それぞれの仕事をこなすようにできてるか?ということが重要になります。
これは人力にも似ているように思えますが、一人で伸びを調整したり、一人で伸縮を同時調整することが1WAYだとすると、伸縮をそれぞれ分けて調整できるようにするのが2WAYつまり二人が仕事してるということ、それを4人でそれぞれが伸縮に加えて、スピード領域も分割して制御するのが4WAYとなります。こうやって書くと理解してもらえる人もいらっしゃると思うのですが、制御をそれぞれ独立させることで、より細かく制御に集中できるようになる。これが一番重要なことだと思います。1WAYでなくて、4WAYで制御する、効率はかなり良くなります。だったら最適な調整をされた4WAY出してよとなるわけで、実はそれがKWの製品なのです。
は?となる方もいらっしゃるかもしれませんが、KWは、固定式~4WAYまで市販されているすべての製品に、推奨値というものを採用しています。なので推奨値で走ると、すべてのお客さんは、タイヤで路面をしっかりとらえた車両を手にすることができるわけです。それをさらに効率をよくしていくのが調整領域なのです。もちろん調整領域が増えると、ドライバーの好みで、その車をよりサスペンションがコントロールできることになります。ということですが、先ほども説明しましたようにサスペンションは妥協で一つとして同じ道は存在しません。さらに乗り手であるドライバーもまた誰一人として同じ人は存在しませんが、それでも多くの人が使用してくれて納得してくれる。サスペンション側は、常識ある人の誰が乗っても性能は保証するという領域をだせるか?ということを日々追及しています。なので、調整領域を残して、その道に特化した減衰力を追求するために、さらにはドライバーのフィーリングをより感触よくできるようにと調整領域が設定されています。
ということで、V2にしてもV3にしてもV4,V5にしても、調整のついたシリーズには、すべてに推奨値がありますので、まずはそれで走ってほしいのですが、とにかく高性能のサスペンションを体感したいんだということになれば、KWのテクノロジーが結集した、シリーズに興味をもって頂ければと思います!